テレビデザインの基礎知識 21
テープ収録
(各種収録フォーマット)

ここでは、業務用テープ(Betacam)への収録手順を紹介します。
基本的には シンク入れされたテープに対してインサート収録します。

放送用に納品する場合は、本編の前後に「トメ」を3秒収録します。
※「トメ」のことを「絵こぼし」「ステカット」「フリーズ」と呼ぶ人もいます。
この「トメ」というのは「最初のフレームの静止画」と「最終フレームの静止画」をノリシロとしてテープに収録するものです。自動送出でスイッチングされる場合や手動でVTRスタートするような場合に、もしも前後フレームが入っても見苦しくないようにするためのモノです。 基本的には静止画ですが、性質上 可能であれば動画のほうが理想です。

<基準信号(カラーバーと1kHz)について>

カラーバーについては前述しているように、TBCの調整をするために欠かせないモノです。基準信号として「SMPTEカラーバー(75% 0%-Setup)」をテープの所定の位置に記録してください。

また、カラーバーと同じ位置に1kHz音声信号(イチケーオン)を記録します。これは音声のレベルを合わせるためのモノです。
1kHzの録音レベルは以下の通りです。
・アナログシステムの場合(0VU)
・デジタルシステムの場合(-20dB)
DVの1kHzの録音レベルは以下の通りです。
・民生用DVの場合(-12dB)
・DVCAM・DVCPROの場合(-20dB)
【補足】CGのみの納品や、映像素材のみの納品の場合には
1kHz音声信号を入れないこともあります。

<カラーバー&1kHz>
QuickTime 形式
(323 KB)

 収録フォーマット(放送用・番組用)


 収録フォーマット(VP ビデオパッケージ用)


<DVテープへの収録>

DVテープへの収録は、通常と少し違います。
一部の業務用DVデッキではタイムコードを指定してシンク入れが可能ですが、民生のDV(miniDVなど)は開始タイムコードが「00:00:00;00」に決められてしまいます。しかもドロップフレームで記録されるので下記のような収録フォーマットになります。
※詳細は納品先に確認してください。

 DV収録フォーマット(放送用・番組用)


 DV収録フォーマット(VP ビデオパッケージ用)


カラーバー&テストパターンの入手先
1kHz音声信号の出力ファイル
<Test Pattern Maker 1.0> フリーウエア(Mac版のみ)
http://www.synthetic-ap.com/products/tpm/index.html