テレビデザインの基礎知識 22
クレジット&キューシート
(クレジットの項目・キューシートの項目)

 クレジットとは、
本編の収録内容を文字で簡潔に表した「内容解説画面」です。本編と一緒にテープ収録します。ひとむかし前は手書きのカードをカメラで撮影したりもしていましたが、最近ではほとんどの場合コンピュータ化されています。

 キューシートとは、
テープケースに同封する「テープ内容記録表」です。テープを再生しなくても内容がわかるようにするモノです。タイムコードと内容を記載し、第三者でも目的の場所にすぐたどり着けるようにします。

どちらも本編に直接影響ありませんが、収録した人の「丁寧さ」「几帳面さ」などの性格が表れるので、できるだけ丁寧に記入することをオススメします。

 クレジット

クレジットの記入項目に規定はありませんが、下記の書式が一般的になっています。
(JPPA 日本ポストプロダクション協会の統一様式)
プロダクションによっては独自のデザインのモノを使用している場合もあります。
また、海外向けに英語版を用意している場合もあります。。

 番組用クレジットの例
 【題名】→収録内容のタイトルを記入(番組名など)
 【副題名】→細かい収録内容を記入(例:オープニングCG)
 【放送日】→オンエアされる日付を記入
 【音声】→音声が収録されている場合、種類を記入
 【制作】→担当した制作会社名、担当者名を記入
 【録画日】→収録した日付を記入
 【備考】→秒数など補足説明がある場合に記入
 ※CG納品等でフィルキー納品する場合はその旨を記入
 ※オンエア用素材では「クレジット落ち3秒後SHOW」と記入

 CM用クレジットの例
 【広告主名】→クライアント名を記入
 【商品名】→商品名を記入
 【素材内容】→内容や収録バージョンを記入
 【秒数】→秒数を記入
 【音声】→音声の種類を記入
 【制作広告会社】→広告代理店名を記入
 【制作プロダクション】→担当した制作会社名を記入
 【録画日】→収録した日付を記入

 キューシート

キューシートの記入項目にも規定はありませんが、下記の書式を参考にしてください。
(JPPA 日本ポストプロダクション協会の統一様式)
これもプロダクションによっては独自のデザインのモノを使用している場合もあります。
(私も、テープケースに合わせた独自のモノを作成しています)
また、同時にテープケース用のラベルを作成することをオススメします。

 キューシートの例

 【副題名・商品名】→細かい収録内容や商品名を記入
 【広告主名】→クライアント名を記入
 【制作プロダクション】→担当した制作会社名を記入
 【制作広告会社】→広告代理店名を記入

 その他、オンエア日、VTRの機種名、
 テープの属性(マスター・コピー)、音声信号の種類、
 ノイズリダクションのON・OFFなどの項目があります。
 担当者の電話番号等も記入しておくと良いかもしれません。

<カウントリーダについて>

 カウントリーダとは昔の映画などでよくみられる、本編の前にカウントダウンする映像のことを言います。
 現在のテープ納品では、このカウントリーダをつけることはほとんどありません。しかしながら、オンエア素材でカウントリーダを使用しているところも若干 残っているようです。その場合はクライアントの指定するカウントリーダを使用してください。
 また、意図的にカウントリーダを入れる場合は「本編」の扱いになりますので、本編のタイムコード位置からカウントリーダを収録してください。

カウントリーダ

クレジット&キューシートの入手先(有料)
<JPPA 日本ポストプロダクション協会>
http://www.jppanet.or.jp/