テレビデザインの基礎知識 11
ビデオ伝送規格・ケーブル
(SDI・IEEE1394・Firewire・iLink・BNC)

 アナログ(映像)

<アナログコンポーネント>
BNCケーブルを3本使用してYUV信号を伝送可能
このBNCというケーブルはプロの間では非常によく使用される

<S-Video>
Y/C分離方式を伝送するのに使用される
民生VHS機等で使用されている「S端子」がこれにあたる
8ピンの専用ケーブルを使用する

<アナログコンポジット>
ケーブル1本でコンポジット信号を伝送する
業務用ではBNC端子のケーブルを使用し
民生機ではピン端子のケーブルを使用することが多い

 アナログ(音声)

<バランス>
ケーブル1本で1チャンネルのバランス音声を伝送する
XLR端子・キャノン端子のケーブルを使用する
※「オス・メス」タイプの端子がある

<アンバランス>
ケーブル1本で1チャンネルのアンバランス音声を伝送する
用途によってさまざまなケーブル・端子が存在する
RCAピン・標準プラグ・ステレオプラグ・ステレオミニプラグ
※「オス・メス」タイプの端子がある

 デジタル(映像+音声)

<SDI>
Serial Digital Interface(シリアルデジタルインターフェイス)
デジタル伝送フォーマット
BNCケーブル1本でデジタル非圧縮の映像を伝送可能
コンポーネントの信号もコンポジットの信号も伝送可能
(信号の互換性はない)
デジタル音声も4チャンネルまでエンベッテッドで伝送可能
最近のノンリニアシステムでは上位機種になると、
入出力端子にSDIを装備しているものが多い

<IEEE1394>
IEEE1394(アイトリプルイー1394)
映像信号の伝送のみでなく、SCSIに代わるデータ転送規格。
(アップルでの呼び名はFirewire・ソニーでの呼び名はiLINK)
ケーブルには電源供給可能な「6ピンコネクタ」と
ビデオカメラなどに使用されている「4ピンコネクタ」の
2種類がありそれぞれ用途によって使い分ける
IEEE1394ケーブル1本で
コンポーネントデジタル(4:1:1)&デジタル音声の入出力と
デッキコントロール信号を伝送可能
※ヤマハが提唱する「mLAN」は
IEEE1394を使用したMIDIとデジタルオーディオの伝送規格

 デジタル(音声)

<デジタル音声>
端子としては光デジタル・キャノン・コロキシャル(同軸)
方式は「SPDIF」「ADAT」「AES/EBU」などがある
民生レベルでは光ミニプラグが使用されることが多いが
業務放送レベルではキャノンプラグを使用する

 その他

<パッチケーブル>
110/239A やバンタムプラグなどがある
おもに、パッチベイでの接続に使用する

IMAGICA「映像用語辞典 五反田コレクション」
Panasonic「放送システム用語集」
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