<完成ムービー>
Quicktime H.264 形式
基本編 09: ロゴが崩れて風に流される表現
(If・Greater Than)



<はじめに>

今回は「ロゴが崩れて風に流される表現」を紹介します。
これまでの制作例と違い、
Ifノードを使用してパーティクルが「ある条件を満たした場合」のみ
アニメーションするように設定しています。

このIfノードを使用した方法は、
ICEのトレーニングやチュートリアルでは
基本中の基本として扱われているようですので、
仕組みを理解できるまで何度も試行錯誤をしてみてください。

さらに、この方法を応用して
ロゴのオブジェクトや、インスタンスのオブジェクトを置き換えることで
様々なバリエーションが作成できると思います。

はじめに、テキストをベベルで押し出して立体ロゴを作成します。
●新規シーンを作成・立体文字の作成
Model > Create > Text > SolidMesh

※センター揃えで文字を配置します。


<サンプルシーンのダウンロード>
「Softimage | XSI 7.0」 シーンデータ
<スクリーンショットを見る>
「最終的に完成した ICE Tree」JPEG 形式
プリントアウトすると便利です。




<ロゴの内部からパーティクルを発生させる>

●パーティクルを発生させるには、オブジェクトを選択して
Simulate > ICE > Create > Emit Particles from Selection

ICEツリーを確認するとわかりますが、
自動的に「Emit from Surface」が割り当てられ、
表面からパーティクルが発生する状態になっています。
これをオブジェクトの内部から発生させるように変更します。

●オブジェクトの内部からパーティクルを発生させるには
★『Emit from Volume』を使用

○『Emit from Surface』と『Emit from Volume』を入れ替えます。

※発生方法が「Total Number of Particles」になっていることを確認
※Speedが0になっていることを確認
※パーティクルの発生量などを調整してください。




<パーティクルをオブジェクトで置き換え>

基本編01のSTEP2と同様にオブジェクトを用意しグループ化しておきます。

●パーティクルをオブジェクトで置き換えるには
★『Set Instance Geometry』を使用

○『Set Instance Geometry』Exe on Emit
   →『Emit from Surface』Exe on Emit1
※プロパティのGeometry Instancing Parametersで
  準備しておいたオブジェクトのグループを指定します。

●オブジェクトをランダムに置き換えるには
★『Randomize Value by Range』

※Min ValueとMax Valueにそれぞれ0と2を入力

●パーティクルサイズの調整
『Emit from Volume』のプロパティでSizeを0.6に変更




<パーティクルの発生角度をランダムにする>

●パーティクルの発生角度をランダムにするには
★『Randomize Rotation by Cone』を使用
○『Randomize Rotation by Cone』Result
   →『Emit from Surface』Orientation
※プロパティを調整



<グリッドアニメ>
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<コントロールオブジェクトのアニメーション>

グリッドを作成し、
X軸方向のキーフレームアニメーションを作成します。





<条件の設定>

個々のパーティクルのX座標とグリッドのX座標を比較します。

●条件を使用できるようにするには
★『If』を使用

○『If』Result →『ICE Tree』

●2つの値を比較できるようにするには
★『Grater Than(>)』を使用

○『Grater Than(>)』Result →『If』Condition

●パーティクルのそれぞれのX座標を取り出すには
★『Get Particle Position』を使用


●3Dベクター値をスカラー値に変換するには
★『3D Vector to Scalar』を使用

○『Get Particle Position』Position →『3D Vector to Scalar』Vector
○『3D Vector to Scalar』X →『Grater Than(>)』First

●グリッドのX座標をを取り出すには
★『Get Data』を使用

※プロパティでグリッドのGlobal Kine Posion Xを指定
→指定するとノードの名前が変わります。
○『Get Controll_Grid.kine.global.posx』Value →『Grater Than(>)』Second


<風フォース>
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<風(フォース)の適用>

個々のパーティクルのX座標が
コントロールグリッドのX座標よりも大きくなった場合に
フォース(風)が適用されるという設定をします。

●フォースを使用するには
★『Add Forcess』を使用

○『Add Forcess』Execute → 『If』If True

●風を適用するには
★『Wind Force』を使用

○『Wind Force』Force → 『Add Forcess』 Port1
※アニメーションを確認しながら、プロパティを調整します。


<タービュライズ>
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<フォースの調整>

●フォースにゆらぎを与えるには
★『Turbulize Aroud Value』を使用

○『Turbulize Aroud Value』Value →『Add Forcess』 Port2

●フォースにランダム性を与えるには
★『Randomize Aroud Value』を使用

○『Randomize Aroud Value』Value →『Add Forcess』 Port3

●重力を適用するには
★『Gravity Force』を使用

○『Gravity Force』Force → 『Add Forces』 Port4


<完成>
Quicktime H.264 形式


<フォースの適用と同時にパーティクルを回転させるには>

●パーティクルを回転させるには
★『Spin Particle』を使用


●複数のExecuteを『If』に入力するには
★『Execute』を使用

○『Execute』Execute →『If』 If True
○『Spin Particle』Execute →『Execute』 Port2
○『Add Forces』Execute → 『Execute』 Port1

ロゴが気持ちよく崩れていくように調整できれば完成です。

※Softimage | XSI 7.0 英語モードで作成。
※1920x1080 pixel (29.97fps) デュレーション:240フレーム
※レンダリング時間節約のために「ハードウエアレンダリング」を使用。
※ライティングやマテリアル、レンダリングの設定は各自で調整してください。